ケトンの不斉還元反応における遷移状態構造の相互作用解析と機械学習による選択性予測
プロジェクト概要
有機化学において、量子化学計算から得られる電子的情報や化学理論に基づく指標と、実験で得られる反応性との関連付けは極めて重要である。本研究では、この結び付けを強化するため、量子化学計算により得られた相互作用領域の特徴を有したグリッド情報を機械学習モデルに組み込み、化学反応選択性と相互作用領域との関連を定量的に解析した。
研究内容
1. **
- 14種のケトン基質に対して,CBS還元反応の量子化学計算による遷移状態構造を導出
- それら14個の基質を得られたTS構造を元にクラスタリング、それ以外の90個の基質に対して仮想TS構造を導出
🔬 研究手法・アプローチ
計算化学手法
- 量子化学計算によるTS構造導出
機械学習手法
構造最適化と軌道解析
DFT計算(ωB97X-D/def2-TZVP)により基質と遷移状態を解析SAPT2法による分子間相互作用の解析
反応部位での反応剤との立体・電子的相互作用をエネルギー分解して評価
研究成果
📊 主要な発見
応用・展開
🚀 有機合成への応用
🔍 学術的・産業的意義
関連論文
- Chen, B.; Guo, H. et al. Predicting Reaction Performance in C–N Cross-Coupling Using Machine Learning.
Science, 2018, 360, 6385.