Teaching & Education
教育活動
POCLABでは、学部・大学院教育を通じて次世代の研究者育成に取り組んでいます。
化学者はコンピュータで必ずモデリング(計算や機械学習)をしてから実験をすることになると予測されている
15 years no chemist will do bench experiments without computer-modelling them first (15年後、化学者はまずコンピューターでモデリングすることなしにベンチ実験を行うことはないだろう。) 参考資料: Next RSC president predicts that in 15 years no chemist will do bench experiments without computer-modelling them first
今後も需要は大きくなると予想されていますが、行える人が圧倒的に少ないのが現状です。
有機化合物をモデリングするためには、化合物に関する専門知識も必須です
分子の構造から化合物の活性や多くの物性を推定する直接的な方法がない場合が多いです。
そこで、その関係を記述する数学的モデルを作成するために間接的な方法が適用されます。
間接的な方法とは、一度有機化合物の構造を数字に置き換える作業のことです。化合物を表す数字は、化学記述子や分子記述子とも呼ばれています。
これまでに数千の分子記述子が開発されていますが、分子記述子に変換する作業を専門的に行っていくためには有機化合物に関する専門知識が必要になっています。
両方を知っている人材を私たちの研究室では育成しています。
化合物のもつ情報(0次元, 1次元, 2次元, 3次元, 4次元)を 欲しい物性の情報につなげていくのは、パズルを解いていくような楽しさがあります。
機械学習やプログラミングなどの勉強
研究室に入ってから覚える学生も多いですが、以下の勉強資料も無料で公開しています。
以下の資料を順次作成しています。学部の物理有機化学の授業でもこれら内容を教えています。
🎓 所属大学、大学院での担当講義
学部講義
- データサイエンス実践基礎
- AI実践基礎
- 情報化学実験 : 化合物や反応に関わる色々な情報を収集方法について教えています。
- 物理有機化学 : 化合物の情報を物性に結びつける方法を教えています。
大学院講義
- 物理有機化学特論 : 計算化学を用いた分子記述子の算出方法などについて教えています。
🔬 研究室での研究指導
研究室での学び方は、BBQ方式
教員が作ったモノを学生がそのまま学ぶ『レストラン型』が学部3年生までの講義とすると、教員が材料だけ用意して学生が研究を進めていく『BBQ型』が研究室内の学びです。
- 時には、BBQではお肉を放置しすぎると焦げて食べれなくなったりもします。
- BBQでは周りで見ているだけでは、お肉を食べれなくなったりします。
- BBQでは、どれから食べようか迷ったりもしますし、お肉を食べすぎてデザートが食べれなくなってしまう人もいます。
ただ、それがBBQの醍醐味です。
「こんなものが食べたいので、こんな材料が欲しいです。」などに答えたり、焼き方のコツなどは伝えられるのですが、焼き加減とか、焼き方とかは学生自身が主体的に選びながら研究成果(論文)というものに結びつけていきましょう。
研究室のメリット
- 1人1人に専用パソコンを1台ずつ(mac mini)
- 情報共有がデジタル (脱メール)
研究室に入るための情報
大学院の入学には、TOEICやTOEFLなどの英語のスコアが必要になります。スコアの証明書については有効期間がありますので注意してください。
過去の入試問題は、付属図書館で閲覧可能です
過去の入試データ(大学院入試) - 入試・入学 - 横浜国立大学
これまでにも東京農工大, 北里大学, 東京都市大学から進学してきた学生が居ます。
大学院からの学び直しについても応援いたします。
研究室配属学生への指導
研究室では積極的に学外発表の機会を提供しています。はやい人だと、4年生でも学会発表を行うことができます。また、優秀な研究成果を挙げた学生は学部生のうちから論文の共著者として名前を連ねることも可能です。
- 基礎計算技術の習得
- 計算化学ソフトウェア(Gaussian、pyscf、psi4等)の操作方法
- プログラミング言語(Python)の基礎習得
- 分子記述子計算の行い方
- 実験・測定技術の指導
- 有機合成実験の基本操作と安全管理
- 機器分析(NMR、IR、UV-Vis等)の測定・解析方法
- 化合物の精製・同定技術の習得
- 実験データの記録・整理方法
- 文献調査と研究計画立案
- 化学・ケモインフォマティクス分野の論文検索・読解指導
- 研究テーマの設定と実験計画の策定支援
- 先行研究の調査と自身の研究の位置づけ明確化
- 学会発表・論文執筆指導
- 学会(日本化学会のCSJ化学フェスタ等)での発表準備
- ポスター・口頭発表資料の作成指導
- 卒業論文の構成・執筆サポート
大学院生への指導
修士課程の学生は、査読付き論文の著者に1報以上載るように指導しています。また、博士課程に進学した学生は、これら成果をもとに返済不要の奨学金(SPRING、BOOST等)を獲得しています。得られたの奨学金は研究活動を経済的にサポートし、学生が研究に専念できる環境が提供されます(月に18〜20万円の生活費と研究費が年に30〜150万円)。また、研究室として国際学会での発表や学外の研究機関との共同研究の機会も積極的に支援しています。
- 独立した研究テーマの設定
- 最新の研究動向を踏まえた新規テーマの提案・検討
- 社会的意義と学術的価値を両立する研究計画の立案
- 産学連携プロジェクトへの参画機会の提供
- 専門の国内、国際学会での発表指導
- コンピュータ化学会、ケモインフォマティクス討論会、情報計算化学生物学会等
- 国際会議(ACS、IUPAC等)での英語発表準備
- 英語論文・アブストラクトの執筆指導
- 学術論文の執筆指導
- 査読付き国際ジャーナルへの投稿支援
- 論文の構成・図表作成・統計解析の指導
- 査読者への回答書作成と改訂論文の準備
- 研究資金・奨学金申請書の書き方指導
- 科研費(学術振興会特別研究員、若手研究等)申請書作成支援
- JASSO奨学金や民間財団奨学金の申請指導
- 研究計画書の構成・論理展開の添削指導
- 予算計画と研究スケジュールの策定支援
現在の研究室メンバー
メンバーページで詳細をご確認ください。
お問い合わせ
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